初出展作家の方々のご紹介もあとわずかです。
金属にまつわる作り手の4人の方からのメッセージを。
まずは、愛知県東海市から出展くださる田中友紀さんです。
Q
田中友紀さんは「工房からの風」に、どのような作品をお持ちくださいますか?
A
暮らしの風景となるような、トレー、アクセサリー、
暮らしにまつわる道具をご用意いたします。
素材は、真鍮や銅、洋白など、様々な金属を使用しています。
金槌で叩き、火で熱することで現れる表情は、毎度 発見の連続で、
意図する思いと、自然からの問いかけの双方を大切に、形にしています。
金属という素材へあまり馴染みがないという方にも、
ふと 手に取ってみたくなる、そんな印象を抱いていただけたら嬉しいです。
若い作者ならではの、金属が生み出す表情への新鮮な驚きや、
共感が素直に作品に表れていますね。
今まで金工に触れたことのない方にも、
ぜひお手に取ってみていただきたいですね。
Q
田中さんにとって「工房からの風」は、どのような風でしょうか?
A
向かい風であり、追い風であり…。
今回初めて出展をさせていただくのですが、
自身と向き合うためのターニングポイントだと捉えています。
過去、今、未来。
つくることとは?
これからどう生きていくのか。
ふと立ち止まり前へ進むため、風に向かい、
時に背中を押していただくような。
私はもうすぐ 30歳になります。
一つの節目であるこの年、これまでの自分へ喝を入れて、
新鮮な奮い起つ思いを欲していました。
恐れず自身をより出せるきっかけでありたく、
進化や成長に繋げたいです。
「工房からの風」を機に、立ち止まり、
これからを模索する作家がほんとうに増えてくださいました。
こういうことって、とても大切だと思っていますので、
その役割を少しずつでも担えているとしたら、嬉しく思います。
田中さんとは、お会いした回数は少なかったですけれど、
それでも、お互い心の琴線に触れるやりとりができたように感じています。
謙虚で思いやり深い田中さんの作り仕事、
あせらず、じんわり膨らんでほしいと思っています。
ぜひ、ブースでその作品の興味を惹かれたものについて、
言葉を交わしていただけたらと思います。
Q
田中友紀さんのお名前、あるいは工房名についての由来、
またはエピソードを教えてくださいますか?
A
以前は「星ノ肌」という屋号を使用していた時期もありました。
私たちが日々暮らす ” 当たり前 “ は、
地球という星の上でありがたくいただいているものであり、
些細な日常を大切にしたいという思いから、名付けました。
ただ、次第に一つのブランドのように違和感を持ち始めてから、
現在は本名で活動しています。
名前は、生き方をそのまま投影します。
作家であり、一人の人間であること。
たくさん考えた末に、授かった名前が一番しっくりきました。
「星ノ肌」も今尚好きなので、
いつかまた何かの拍子にひょっこり現れるかもしれません。
星の肌
って、すてきですねー。
金属は、まさに地球、星々の肌。
いつかその名のシリーズ展開をなさったらいいですね!
田中友紀さんの出展場所はコルトン広場スペイン階段前。
ホームページはこちらになります。
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text sanae inagaki